2014年12月10日水曜日

ラジオの製作(3) LMF501T による現代の鉱石ラジオ

 前回のブログからしばらく経っていますが、第3回です

 私のラジオ作りはおよそ60年以上前の小学生中学年にまで遡ります。初めて作ったのはご他聞にもれず鉱石ラジオでしたが、これが現在に至るいくつかの趣味の原点です。

 順次アップするならまずは鉱石ラジオからといきたいのですが、なにせ鉱石ラジオは奥が深く?!もう少し暖めてからということで今回は現代の鉱石ラジオと銘打って LMF501T という3端子ICと使ったラジオを作ってみました。

 LMF501T というICは外見は通常の樹脂モールドのトランジスタとおなじです(右写真左 TO-92Aパッケージ)がその内部にはぎっしりと回路が詰まっています

 下にメーカー資料からの抜粋を示しますが、初段にLC共振回路のQを下げないように高インピーダンス入力回路を持ち、さらに3段の高周波増幅アンプについで検波回路もあり、出力は低周波音声信号です。 

メーカー(ミツミ)の資料から

 さらに軽微なAGCも備えており、電源電圧は1.5VでOKという優れものです。値段も安く1本¥50程で入手できます。

 誰もが気軽に少ない部品でラジオを作ることができるということで「現代の鉱石ラジオ」としたわけです。

 では早速ラジオを作ってみましょう。
メーカー(ミツミ)の資料から

 メーカーの資料に参考回路がありました(右)のであらかじめ実験してみました。
 しかしながら LMF501T からの音声信号をこのトランジスタ出力回路でスピーカーを鳴らすには、煩雑で少し無理があるようで、前回のブログでお世話になった低電圧パワーアンプIC( HT82V739 )のお世話になることにしました。

 この LMF501T を使ったラジオの記事はインターネット上にたくさんあり、先輩諸氏の記事を大いに参考にさせていただきました。

 いろいろ考慮の結果、最終的に左の回路を作り上げました。


 LC同調回路は短いバーアンテナと270P程度のポリバリコンの組み合わせで、特にタップダウンもせず、そのまま LMF501T の3番ピン(入力)に0.01μFを経由してつないでいるだけです。私はNHK第1しか聴くつもりがありませんので、この地域ではこれで十分な性能が出ています。

 低電圧パワーアンプIC( HT82V739 )はやはり3V供給が適当ですので、赤のLEDによって1.5V程度の定電圧を得たものを2kΩの抵抗(この抵抗は感度に効きます)で LMF501T に供給しています。

 右写真はブレッド・ボード上に主な部品を配置しているところです。右から、バーアンテナ、ポリバリコン、SWつきボリューム、そして左端がスピーカー・ジャックです。

 スピーカーは古いパソコン用のものを利用するので、接続用のスピーカー・ジャックが必要となります。もちろんボリュームを絞って、ここにイヤフォーンを接続して使うこともできます。

 そして完成したのが冒頭の写真です。当初は適当なケースに入れることも考えたのですが、こうしてブレッドボードの上に組み立てて使っていると、何かまた創作意欲が刺激されるような気がします、、、、

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

多分ですが、回路図のLED(赤)の接続が逆と思います・・・。

悠悠櫻 さんのコメント...

気づくのがずいぶん遅れて申し訳ありません、ご指摘のとうりです。
回路図を修正します。ありがとうございました。